熱き「ご接待時代」を振り返る

新人配属・担当交代の季節となり、当院にも既に何人か挨拶に来ている。新人さんには必ず自己紹介をしてもらっているが、ありきたりな出身校、
出身地、趣味、特技ではなく「何がしたくてMRになったのか」を話す方もいて今後が楽しみである。しかし、こちらが知りたいのは「医療現場に対して何ができて、何をしてくれるのか」が重要でありギャップを感じている。
そのため、新人を含む新担当の方には少々難しい宿題をこなしてもらうなど時間をとって付き合うに値するかを見極めている。
評価ポイントは迅速にそれなりのクオリティで例え解決が無理でも「後フォローをしっかりしてくれるか」である。変に気を遣いすぎず自然体で私だけでなくスタッフにも気を配ってくれる方とは長くお付き合いができている気がしている。同じ時間を割くなら何らかのメリットがある訪問をしてほしいものである。

各社似たようなディテールを目的とした訪問が多く「訪問メリット」を感じさせるMRが少ない
会話が成立してもそこからの発展がなく、毎回違う製品の話を繰り返しているMRが多い
使い慣れた製品(エスタブリッシュ品)に対して熱が入っていないと感じることが多々ある

どんなことで医療現場に貢献できるのか見えにくい
→何を教えてくれるのか?、その結果どういうメリットがあるのか?
売りたい製品を押し売りされても、患者に対して安心して使えないものは使えない

各社の経営理念に立ち返り、何のためにMR活動をするのか
明確な活動目標を掲げて浸透させる必要がある
「面談」の意義(メリット)を得意先に訴求すること

「得意先へのお約束」的な形で活動目標を宣言するのもアリではないでしょうか
情報収集→結果報告、現状分析→課題整理→改善策提案、など面談目的と意義を明確に示す

得意先の医療従事者の方と長くお付き合いするには、互いの立場で最善を尽く「協働」の意識がないと
難しいと日々感じています。片方の一方的な想いだけではいずれ破たんします。
信頼関係を構築したい!という気持ちが先走ってしまい、うっとうしがられるケースもよく聞きます。
訪問目的(MR活動の目的)を得意先目線で今一度振り返ってみてはいかがでしょうか。
良かれともって実行したことが相手にとっての迷惑だとしたら、その努力はもったいない限りです。
解決策のところでもお示ししましたが「面談の目的と意義」をきちんと固めたうえで現場に臨みたいものです。

メディカルスキルアップ編集部
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