会社を巻き込む「大きな仕事」をしよう

朝一番~昼休み~回診後、医局にいるだけでMRから自社品処方の依頼や処方の確認をされている。確かに宣伝されないと使い慣れた医薬品を処方してしまう事があるので、ある程度の声掛けは致し方が無いにしても毎日毎日これを繰り返されるとうんざりしてしまう。

医薬品を処方する事だけが医療ではなく、問診・検査・ムンテラと種々のプロセスがあって「治療」ができるのであって、そこに絡む活動を是非意識していただきたいと思う。

かつてのMRは研究テーマなどに興味を示す人が多かったが、最近は自社品関係の話題提供に終始する事が多く物足りなさを感じる。もう少し視野の広い活動をしてほしい。

現状

Doctor.

口では「患者さんのために」と言いながら目先の売上がほしいがための活動をするMRが多く、昨今のPMS不祥事にもつながっているのではないだろうか。 何のために?誰のためにMR活動をするのか?という大義のない活動が相変わらず多い

問題点

・売上編重の評価体系によって目先のグロスを追わざるを得ない制度的な問題がある。

 →関係構築プロセスを抜きにした押し売り営業が行われる主要因

・自社軸主体で構成されたディテール・資材が氾濫し真に興味をそそるものが少ない。

→仮に他社品よりも劣る部分があっても隠さずオープンにすべきではないだろうか。

Attentive senior doctor listenint to patient in her office.

課題

MRの視点はどうしてもミクロ(狭い視野)に陥りがちであること

改善策

・得意先がMRに求めていることが何か(個々のニーズをつかむ)を把握し自分だけではなく

会社組織を巻き込んだ大きな仕事ができないかを考えてみること

・上司先輩・学術・他社同行、社外勉強会への参加などを通じてマクロ(広い視野)の見方をトレーニングする

コメント

本稿をもって連載は終了となります。昨年5月より多くの方から励ましやアドバイスを頂きながら連載を続けられたことに感謝しております。

メディカルスキルアップ編集部
メディカルスキルアップ編集部http://www.medical-skillup.com/usr/local/bin/wp-cli.phar/api
メディカルスキルアップ編集部では、メディカル業界で活躍する次世代プレイヤーが知っておくべき情報をお届けしていきます。

返事を書く

あなたのコメントを入力してください。
ここにあなたの名前を入力してください

Discover

Sponsor

spot_imgspot_img

Latest

事例7 各種調査に対する医師とMRの温度差を埋めるには

新医薬品の発売に伴う市販直後調査や既存医薬品の使用成績調査への協力を求められる機会が多くなった。

事例3:また来てほしいMRとは?

ご接待がなくなりMRから受ける直接的なメリットがなくなった今、中身の薄い訪問をするMRとは面談したくないのが正直なところではあるが、何人かまた会いたいと思えるMRがいる。彼らに共通することは一つ、「かゆいところを、こちらが言わなくてもいつでも掻いてくれる」こと。「会話」ができるMRの訪問を切に願っている。

「自分(自社)本位」のディテールをしていませんか?

りしている。目の前の患者を何とかしたい一心で治療方針を決め、薬物治療以外のことも考えながら決断をくだすので良い事も悪い事も含め “本当の事”を教えてほしい。

バイオ3Dプリンターに取り組むサイフューズが上場

再生医療業界の中でも立体的な組織や臓器を培養できるバイオ3Dプリンターで独自のポジションを築くサイフューズが上場した。上場し資金調達を行うことで、どのような未来を描こうとしているのか。その取り組みを投資家向けの説明資料から読み解いていきたい。

「病院実習生の視点でMR活動を斬る!」

にご投稿頂いた内容にコメントをつけてシリーズでお届けいたします。 現役薬学生が医療現場で感じたこと、学んだことを通して皆さまのMR活動にお役立ていただけると幸いです。